第109回 日本外科学会定期学術集会
- 2009.04.02
【日時】
2009年4月2日(木)
【演題】
ソフィβ-グルカン経口摂取によるTLR-4を介した細胞性免疫誘導の解析と抗腫瘍効果との関係
【演者】
溝渕俊二1), 谷脇千穂 2), 渡部嘉哉 2), 笹栗志朗3)
(高知大学臨床看護学1) , (株) ソフィ・ 研究開発部2), 高知大学外科23) )
【目的】
ソフィβ-グルカンの経口摂取による免疫賦活効果を解明するため, Toll-like receptor(TLR)-4の解析を行い,NK活性誘導と抗腫瘍効果との関係も検討した。
【方法】
実験1.TLR-4に点変異が生じているマウス (HeJ) とその遺伝的背景であるマウス (HeN) を用いた。5%ソフィβ-グルカンを自由給水とし,ELISA法でサイトカインを,51Cr放出試験でNK活性を評価した。
実験2.NK活性誘導陽性ロットと陰性ロットを用いて2週間自由給水後,マウス皮下にS-180細胞を移植し腫瘍サイズを検討した。
【結果】
INF-γ産生誘導はHeNで101pg/ml,HeJは5.0pg/mlであった (p<0.01)。水投与コントロール群のNK活性を100%とするとHeNは162%,HeJは129%と有意差を認めた (p<0.05)。また,NK活性誘導陽性ロットが,陰性ロットに比べ腫瘍細胞増殖を抑えた(p<0.01)。
【考察】
ソフィβ-グルカンの認識にはTLR-4が関与し。またNK活性誘導能と抗腫瘍効果との関係が示唆された。