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第63回 日本消化器外科学会総会

【日時】

2008年7月16日(水)

 

【演題】

CDDP 腹腔内投与とソフィβ-グルカン経口投与との併用療法による抗腫瘍効果の検討

 

【演者】

溝渕 俊二1) ,谷脇 千穂2) ,渡部 嘉哉2) ,笹栗 志朗3)

 (高知大学臨床看護学1) ,(株)ソフィ・研究開発部2) ,高知大学第2外科3) )

 

【はじめに】

正常マウスの化学療法時にAureobasidium pullulans 由来の水溶性β-1,3-1,6-グルカンを経口投与するとNK活性の低下が抑制された.今回は、腫瘍移植マウスに対する化学療法 にグルカンを併用して,腫瘍に対する効果を検討した.

 

【方法】

グルカン経口投与の有無,CDDP 腹腔内投与有り (5mg/kg×1と×2の2群) と無しにより6群に分け検討した (Ⅰ群:水+生食,Ⅱ 群:水+CDDP×1,Ⅲ群:水+CDDP×2,Ⅳ群:グルカン+生食,Ⅴ群:グルカン+CDDP×1, Ⅵ群:グルカン+CDDP×2,各n=15).グルカン投与群は,5%グルカンを2週間自由給水させた後,腫瘍細胞の移植を行った.S-180細胞をマウスの背部皮下に移植した翌日に,CDDPは腹腔内に,CDDP×2群では,2日間連続投与した.評価は,腫瘍のサイズを計測した.

 

【結果】

Ⅰ群に比較して他の群では,腫瘍の増殖が有意に抑制された.Ⅱ群とⅤ群の比較では,12日目にⅤ群の腫瘍サイズが,Ⅲ群とⅥ群の比較では,10日目にⅥ群が各々有意に小さかった(p<0.05,p<0.05)).

 

【結語】

ソフィβ-グルカン単独投与でも,抗腫瘍効果があることが確認された.CDDPとグルカンの併用で,抗腫瘍効果が増強されることが示唆された.

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